スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー

先着特典。ただシールを貼っただけ。安

公開前から語り草になっている、監督ケリー・コンランの『自宅で4年かけてPCでシコシコと作った短いムービーがハリウッドの目に留まり、なんだか話がどんどん大きくなって遂には長編デビューしてしまう』という、あまりのドラマチックさにめまいを起こしそうなサクセスストーリー。フジテレビでドラマ化しそうだ。
ロバート・ロドリゲスもかくやのアメリカンドリームなわけですが、いざふたを開けてみれば割と素っ頓狂なストーリーを手堅くまとめいて、小ネタを散りばめる余裕なんかも見せたりして、ただのラッキーなCGバカではないのだなあという気がしました。普通に次回作とかが楽しみであります。
この映画のもう一つの肝といえば、ジュード・ロウグウィネス・パルトロウ、ジョリ姐さんといった、最初に出演する俳優が決まっている状態でキャラを作ったのではないのかと思わせるびっくりキャスティング。分かっていすぎだよアンタら。とはいえ、あまりにもまんがっぽいジュードさんとジョリ姐のハマリっぷりはある程度予想は出来ていたのですが、そんな二人に挟まれて不利な立場のグウィネスさんが思いのほか頑張っていて、伝統的な「足手まといヒロイン」を見事に演じきっていました。グウィネスたんハアハア。


それにしてもグウィネスたんの存在もそうだけど、スカイキャプテンをサポートする天才技師とか、世界各地に駐在する協力者とか、浮世離れした秘密基地とか、世界を股にかけて女と寝まくる暴れん棒振りとか、乳首を見せないベッドシーンとか、いたるところに007映画っぽい要素が見受けられるのが気になります。潜水艦にも変形するスカイキャプテン号(正式名称不明)なんか、もう言い訳できないくらいにボンドカーだし(飛行機だけど)。やっぱあれですか、ジュードさんが次期ボンド候補の一人にあがっていることに関係してるんですかね。てことは、プロデューサーっていう立場を利用して、次期ボンド役を勝ち取るためのプロモーション映画を作ったってことになるのか。もし6代目ボンドになれなくても、こっちをシリーズ化しちゃえばいいから、どっちに転んでも大丈夫。ジュードさん、あなどりがたし。